同期に差をつけよう!新人理学療法士が一歩先にでるための3つのポイント

第55回日本理学療法国家試験の合格発表が終わり、合格された新人の理学療法士の皆様におかれましては、安堵と不安が入り混じっているような時期かと思います。
また、世界で新型コロナウイルスによる肺炎が猛威をふるっていることも、先が見えない不安の原因となっているかもしれません。

第55回理学療法国家試験合格

自分達には何ができるのか、日々考えることが世界を良くしていくことにつながると思います。
弊法人も、昨年10月に始まったまだまだ新人の組織です。
今回のコロナショックを乗り越え、次のピンチでは周りの皆様に手を差し伸べることができるよう、頑張ります。
共に乗り越えましょう。

4月から働く理学療法士の方にとっても、まだまだ自分は無力だと感じているヒトもいるのではないでしょうか?
確かに無力かもしれません。
でも、できることはあります。
4月から理学療法士として、たくさんの患者さんにリハビリをすると思います。
上司や医師、看護師と連携をとりながら働くと思います。

その一つ一つが社会にとっては意味があって、世界を良くしていくことにつながると思います。
共に頑張りましょう。
今回は、新人理学療法士になって、行うべき3つのことを書いています。

新人セラピストがすべき行動3つ

結論から、申し上げます。

  • 患者さんから学ぶ。
  • 自分のお給料の理由を知る。
  • 勉強の仕方を知る。

この3つを新人のうちに獲得して継続できれば、将来はステキな理学療法士、というよりステキなヒトになっていると思います。

患者さんから学ぶ

皆様も実習などで患者さんと接したことはあると思います。
その中でいろいろな気付きがあったかと思います。
それを自分の中で考察した上で、自分の知識と経験にする努力をしてください。
この努力を行い続けたヒトは、今優れた臨床家として活躍しています。
2人の最高の臨床家のコメントを紹介します。

患者さんのリハビリ

一人目は脳卒中理学療法を医療へと変革した、”吉尾 雅治”先生。
吉尾先生は、このように語っています。

発症から1年半経過して、歩行困難な脳卒中の方を担当した。その方は入院でのリハビリを希望したものの、良くならないだろうと考えて主治医と相談して外来で週に1回みることになった。約1年半後、10m歩行が12秒でできるまでに回復した。この理由が説明できなかった。この患者さんを通して、原因である脳を知ろうと思った。

吉尾 雅治先生,インタビュー記事より要約
https://gene.themedia.jp/posts/2732032/

今では脳画像といえば、吉尾先生と言われる存在。
そんな吉尾先生でも、分からない時があったということです。
一人の患者さんとのリハビリを通して、現象を説明するために脳や解剖を深く勉強するのです。
この姿勢は新人理学療法士のうちから持っておくべきです。
原因の本質を探る努力は絶え間なく続けていくべきです。

もう一人は、運動器領域での第一人者、”林 典雄”先生。

僕らは触診から情報をとるしかない。皮膚の上から、ここに何があるか知って触れる技術が必要。どう治すかの前に、何が原因かの評価が全て。

林 典雄先生,研修会にて

整形外科の医師からも厚く信頼されている、林先生。
その信頼を厚くしているものは、絶対的な触診の技術です。
近年は、超音波を使用して組織を視覚的に捉えることでも第一人者となっています。

2人に共通するのは、患者さんの現象を原因まで科学的に確かめるということ。
できる限り、視覚化、言語化しようと努力されています。
ただ、注意点が一つ。

職場で上司から、原因を考察して相談した際、
「それは〇〇だからだよ」
そう教えてもらったからと言って、鵜呑みにしてはいけません。
上司は本当に正しいのでしょうか?その原因に対して真摯に向き合ったのでしょうか?
自ら原因を調べて、考えるくせをつけましょう。

患者さんからたくさん学びましょう。

自分のお給料の理由を知る

たぶん、新人理学療法士の皆様は、お給料についても気になっているでしょう。
学校の先輩や、学校の先生から、理学療法士は需要と供給が合わなくなりつつあるようなことを聞いたり。
副業している先輩や、起業しているセラピストがいると、益々給料に対して不安になるでしょう。

現在、理学療法士として働いている皆様より先輩の理学療法士でも、自分のお給料を嘆いているヒトはたくさんします。
嘆いているヒトのほとんどは、お給料の理由を知りません。
お給料の理由を知ることは、収入を上げる第一歩です。

病院の売上・利益

病院に雇用されている場合。
利益=売上-経費
と大まかに計算されます。
売上は、医師の診察料や手術代、入院費やリハビリ料などです。
経費は、手術器具やPC、体温計などです。
ここに人件費も含まれます。

医師の手術などと違い、リハビリを行う際には人件費くらいしかかかりません。
(血圧計やゴニオメーターなど、初期投資は必要なものの、ここでは省きます)

理学療法士の給与平均

日経ヘルスケアの2016年7月によると、理学療法士の平均給与は、

最高の関東で、27万5257円

最低の甲信越で、23万2378円

という報告があります。

リハビリテーション料から考える

話を戻して、リハビリでの売上はリハビリテーション料です。
病院を経営していく上で、人件費率は60%を上限、50%前後を目安にしているところが多いようです。
そのうち、社会保険や賞与、退職金等に20%程度病院側が負担しています。
単純計算で、給与=売上×30%
(人件費率50%のうち、社会保険や賞与比率等を20%とした場合)

では、理学療法士が一ヶ月にたてられる売上はいくらでしょうか?

脳血管リハビリテーション料(Ⅰ)は、245点。

運動器リハビリテーション料(Ⅰ)は、185点。

それぞれ半分ずつみていると仮定します。(245点+185点)/2=215点/単位

1日21単位頑張っている場合。215点/単位×21単位=4,515点/日

それを月20日実施。4,515点/日×20日=90,300点/月

1点=10円のため、90,300点/月×10円=90万30000円/月

担当患者が6名で、それぞれPTOTST担当がついており、計画書料が300点×6枚=1800点

各療法士で割ると、1800点÷3名=600点 600点×10円=6,000円

その他加算(100点と仮定)も加味して、90万3000円+6000円+1000円=91万円

91万円が理学療法士が生み出す売上です。

理学療法士の給料

給料はこうなる

売上×30%=給与にあてはめます。
91万×30%=27万900円
年収にすると、27万900円×12ヶ月=325万800円
これに、賞与が加わるようなイメージです。

まさに、今の給料と近くないですか?
週に108単位、1日24単位と上限も決まっており、理学療法士が出せる売上は限界があります。
そのため、給料は妥当であることが分かりますよね。

どうやって給料を上げるか

新人「給料って上がらないんですか?」

先輩「診療報酬が同じだから、上がらないよ」

あっているようで間違いです。
日経ヘルスケアの平均給与に戻ります。
同じ診療報酬なのに、月4万円も差があります。
たぶん、あなたが働いている近くの病院と比べても少し差があると思います。
なぜでしょう?
同じ保険点数なのに。

人件費率(労働分配率)が違っているのです。
例では、わかりやすく30%で計算しました。
ただ、これは病院毎に設定されているので、違うのです。

例えば、管理職が多くて会議ばかりしている職場。
これにも給与は生じます。
そのため、売上を何人もの理学療法士で割る必要がでてきます。
自ずと、一人あたりの給料は下がります。
(超絶優秀な管理職が生産性を上げて残業減らしたり、リハビリ料以外で売上たてていれば、別です!)

人件費率は、あなたを大切にしている割合です。
このあたりを踏まえて給料の議論が行えると、良いと思います。
転職や就職にも、参考になるかと思います。

勉強の仕方を知る

時代は変わり、病院や訪問看護ステーション、デイサービスも潰れる時代になってきました。
愛する家族を守るため、自分を守るため、生きていく知恵をつける必要があります。
先輩理学療法士は逃げ切れるかもしれません。
あなたの職場の管理職は、逃げ切れるかもしれません。

でも残念ながら新人のあなたは逃げ切ることができません。
生きている術を持つ必要があります。
それは、勉強することです。

理学療法士が足りなかった時代は、勉強しなくても毎日与えられたリハビリを行っていれば、給料がもらえていました。
自然に昇格し、昇給し、他の病院のリハビリテーション科の立ち上げに関わっていました。
勉強しなくても、良かったのです。(良くはないけど)

今は、違います。
理学療法士はあふれ、超高齢社会で税収は下がり、診療報酬が上がることはありません。
生き抜くために、勉強する必要があります。

新人の間に、勉強の仕方をつかんでください。

勉強の仕方

無料のSNSや、有料note、書籍、研修会など、様々なツールで勉強ができます。
なんでも良いです。
自分なりの勉強の仕方を見つけてください。
どれが自分に合うか、いろいろ試してみてください。

まとめ

とにかく患者さんから学び、給料と向き合い、勉強する習慣をつけましょう。
今をそうやって頑張れば、自分や家族を守れる理学療法士になれると思います。
困った時に助けてくれる仲間も、頑張っていればできます。

応援しています。
少しでもあなたの行動にプラスとなれば、嬉しく思います。
それでは、新人という貴重な1年間、精一杯走ってね。

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