自費リハビリで集客する前に知っておきたい、広告に関する法律

今回は、自費リハビリ(厳密に言うとリハビリ全般)で知っておかなきゃいけない、広告に関する法律について記載しています。
※法律の専門家ではないので、捉え方や解釈に誤りのある可能性があります。誤りのある場合は、教えていただけるとありがたいです。
自費リハビリを1年以上運営している者が記載しております。

自費リハビリを広告する上で知っておくべき法律

自費リハビリを広告する上で、おさえておくべき法律は以下の4つが挙げられます。

  • 医師法
  • 理学療法士及び作業療法士法
  • 医療法(医療広告ガイドライン)
  • 景品表示法

医師法や理学療法士及び作業療法士法については、他の記事で触れていますので、そちらをご参照ください。
今回は、主に医療広告ガイドラインと景品表示法について説明したいと思います。

医療広告ガイドライン

正式名称は、「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針」です。
対象は、上記に含まれているので、病院で行っている自費リハビリはこれを遵守する必要があります。
単体で行っている自費リハビリは、カテゴリーがありません。(2020年3月23日現在)

そのため、これを遵守すべきか、関係ないとするかは議論のわかれるところです。
しかし、理学療法士としての知識や技術を駆使して施術を行うことを考えると、カテゴリーはなくとも、ある程度これを参考にした方が良いと考えます。
後で出てくる景品表示法と、大まかな原則も似ているので、合わせて抑えておきましょう。

医療広告ガイドラインで禁止されている広告

(1)広告が可能とされていない事項の広告

医療法などにより広告可能とされた事項以外は、原則、広告は禁じられています。
具体例として、死亡率、術後生存率等が挙げられます。
これは、患者さんの状態等による影響も大きいため、適切な選択がし辛い情報になる可能性があるからです。
重症者に対して行う大学病院で死亡率は高くなり、軽症者に対して行う民間病院で死亡率が低くなるという情報があった際、患者さんは混乱してしまう情報となります。

(2)内容が虚偽にわたる広告(虚偽広告)

医療法第6条の5第1項に「虚偽の広告をしてはならない」とあります。
虚偽の広告をしてしまうと、患者さんに間違った情報を与えてしまいます。
これによって、病院に行く機会を逃したり、間違った医療を受ける可能性がでてしまいます。
リハビリで起きやすい具体例としては、「厚生労働省の認可した脳卒中認定理学療法士」と挙げることです。
認定理学療法士は、厚生労働省が認可するわけでなく、日本理学療法士協会が実施するものだからです。

(3)他の病院又は診療所と比較して優良である旨の広告(比較優良広告)

注意すべきは、事実であったとしても、著しく誤認を与えるおそれがあることは禁止されています。
「日本一」「最高」「No1」等が該当します。
また、著名人との関連性を強調して、患者さんに他の医療機関より著しく優れていると誤認を与えるおそれがある表現も、注意が必要です。

(4)誇大な広告(誇大広告)

うそではなかったとしても、大げさに表現して患者さんに誤認させるようなことは禁止されています。
自費リハビリ初回限定価格 0円!
(※2ヶ月のコースに入会した方限定となります。)
上記のように、あたかもすべての利用者さんが0円かのように広告しており、大げさと判断される可能性があります。

誇大広告
下に小さく、「コース入会者に限ります」は誇大広告

(5)患者等の主観に基づく、治療等の内容又は効果に関する体験談

患者さんの主観を広告することは禁止されています。
患者さんによって効果に違いがあるため、治療について誤認させる可能性があるからです。
個人的にSNS等で投稿したり、クチコミに書いたりすることは広告に該当しません。
その施設に誘導するために行われているかが、ポイントです。

(6)治療等の内容又は効果について、患者等を誤認させるおそれがある治療等の前又は後の写真等

いわゆるビフォー・アフター写真を広告することは禁止されています。
状態が違うのにもかかわらず、掲載された写真のようになると、患者さんに誤認させる可能性があるからです。
必要の情報として、詳細な説明を付与した写真を用いることは問題ないと思われます。

ビフォー・アフター写真
ビフォー・アフター写真はNGなことが多い

(7)公序良俗に反する内容の広告

わいせつ若しくは残虐な図画や映像又は差別を助長する表現等を使用した広告は禁止されています。

(8)その他

品位を損ねる内容の広告などが禁止されています。
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景品表示法

一般消費者が良い商品・サービスを安心して選べる環境を守るための法律です。
自費リハビリを行う上では、リハビリをする利用者さんを守る法律です。
利用者さんは、「痛みをとりたい」「もっと速く歩けるようになりたい」ようなことを誰もが思っています。
そのため、できるだけ良いリハビリを求めています。

しかし、実際よりも良くみせかける表示が行われていると、それにつられて利用者さんが実際には質の良くないリハビリを受けて不利益を被るおそれがあります。
このような不当表示から利用者さんの利益を守るための法律が「景品表示法(正式名称:不当景品類及び不当表示防止法)」です。
自費リハビリの運営者は、この法律を遵守して利用者さんに表示する責任があります。

景品表示法の目的とフロー
引用:消費者庁ホームページより

上記の資料から、不当表示の禁止と景品類の制限及び禁止がされていることが分かります。
自費リハビリの運営をする際には、不当表示の禁止へ配慮することが多いので、不当表示の禁止を説明していきます。

不当表示の禁止とは?

うそや大げさな表示など消費者をだますような表示を禁止しています。
大きくわけて、3つの種類があります。
・優良誤認表示
・有利誤認表示
・その他誤認されるおそれのある表示
いずれも、誤認されるかどうかがポイントです。

明確にだますような文言でなくても、誤認されてしまうような文言であれば、それは誤認とみなされるということです。
消費者目線にたって、誤認しないようにすることを消費者庁は求めています。
うそや大げさはいけないですよってことです。

表示とは、チラシやパンフレット、パッケージ、ラベル、新聞、テレビ、セールストーク、ネット上の広告、メールなどほとんどの広告や表示全般を指します。
これらの表示の際には、最低限のルールとして、消費者の誤認が起きないようにしましょう。

優良誤認表示

サービスの品質、規格などの内容について、実際のものや事実に相違して競争事業者のものより著しく優良であると一般消費者に誤認される表示を優良誤認表示として、禁止しています。
この場合の「著しく」とは、誇張・誇大の程度が社会一般に許容されている程度を超えていることを指します。

そして、誇張・誇大の程度が社会一般に許容される程度を超えるものであるかどうかは、その表示を誤認して消費者が誘引されるかどうかで判断されます。
簡単に言うと、「これはとっても良いサービスだ」と消費者に思わせておいて、実際にはそうではない表示のことを指します。
自費リハビリの広告で例えると、「当施設のリハビリは、経験年数20年目超えの理学療法士で構成されています!」と言っているのに、実際は10年目の理学療法士が混じっていたようなことを指します。

もう一つ重要なポイントとして、その商品に合理的な根拠があるかどうかです。
これを「不実証広告規制」と呼びます。
効果や効能は、きちんとした根拠を持っていなさいということです。
なんとなく効きそうなだけでは、表示してはいけません。
優良誤認表示かどうかあやしい場合、消費者庁から根拠の提出を求められます。

自費リハビリの広告で例えると、「手のつぼを押せば、痛みが改善します!」
と言った広告を出すのであれば、手のツボを押して痛みが改善するという合理的な根拠が必要です。
ちなみに、合理的な根拠とは、試験・調査によって得られた結果や、専門家、専門家団体若しくは専門機関の見解又は学術文献のいずれかにあたるものを指します。

自費リハビリを運営するにあたって、サービスの品質が良いことを広告したり売りにしたいと思います。
それ自体は問題ないです。
しかし、大げさに見せたり、うそをいれてしまうと、違法となってしまうのです。

有利誤認表示

商品やサービスの価格などの取引条件について、実際のものや事実に相違して競争事業者のものより著しく有利であると一般消費者に誤認される表示を有利誤認表示として禁止しています。
価格が他社と比べて安いと見せかけたり、内容が他社よりも多いと見せかけたりすることを言います。

ここで重要なことは、「見せかける」ことです。
本当に安い場合や、本当に多い場合は問題ありません。
何度も言っております、うそや大げさな表示が問題です。
自費リハビリで例えると、「当施設が最も安い!」と表示しているにもかかわらず、実際は予約時間や手続きの時間が含まれていて、施術時間あたりの価格は変わらないような場合は有利誤認表示に当たる可能性があります。

他には、「リハビリの実施量が他社の約2倍!」と表示しながら、実際は在宅での自主トレの時間を含んでいるような場合も、有利誤認表示にあたる可能性があります。
自施設で事業を行う際に、他社比較を行うことで、顧客に自施設を選択してもらいたい気持ちは分かります。
もし他社比較を行う際には、事実であること、誤認されないように表示することに注意しましょう。

まとめ

本記事では、自費リハビリで知っておきたい広告に関する法律についてご説明しました。
集客で絶対外せない広告ではあるものの、きちんとルールを守った上で運用していきましょう。

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