病院と訪問リハ!新卒で就職するならどっち?!

今回は、新卒の方へ向け、病院と訪問リハを選ぶ際の違いを説明します。
本記事は、以下のようなヒトに向いています。

✅ 就職先をまよっている
✅ 先生には病院からスタートした方が良いと言われたけど、理由が気になる
✅ 将来は生活期のリハビリ分野で働きたい
✅ なにがちがうのが具体的に説明できない

なお、本記事は病院も訪問リハも両方経験した療法士が記載していますので、経験をもとに書いています。

病院での勤務と生活期(訪問リハ)の勤務での大きな違い

学校を卒業した後、病院で働くか、そのまま生活期で働くかを悩みますよね。
「将来は、生活期に関わりたいと思っているから、生活期から初めたほうが良いよね。」
一方で、このようなアドバイスを受けたことはありませんか?

「最初は生活期ではなく、病院で働いて経験を積んでからの方が良いよ」
これって真実なのでしょうか。
病院での下積みってなにをさしているのでしょうか。

実際に病院勤務と生活期(訪問リハ)では何が違うのかを解説します。
今回は、スタッフ人数、患者層、相談体制、チェック体制、給料の5項目にわけて考えてみます。

特徴病院訪問リハビリ
スタッフ人数多い
医師・看護師など多職種がいる
少ない
医師はいない
患者層急性期〜回復期慢性期
相談体制すぐに先輩に確認できるすぐには確認し辛い
チェック体制リハビリ室でリハビリしていれば、先輩が横目でみてくれる一人きりがほとんど
給料少ない多い
病院と訪問リハビリ

スタッフ人数

病院と訪問リハビリでは、スタッフ人数は大きく違います。
病院ではスタッフ人数は多く、訪問リハビリでは少ないです。

病院の特徴は、なんと言っても様々なスタッフがいるということです。
人数も多いですし、職種もいろいろです。
特に、医師が近くにいる環境というのはすごく大きいです。
病態の解釈や安静度、禁忌など、療法士同士では学ぶのに限界があるポイントを学ぶことができます。

また、状態が急変した際に、迅速な対応ができる点も特徴です。
迅速な対応ができるため、ギリギリのラインを攻めることができます。
ギリギリのラインを攻めるからこそ、行っても良い線引きを覚えます。

状態が急変した場合に周囲のスタッフが、テキパキと動く様子はとても勉強になります。
(もちろん、状態が急変しない方が良いという前提です)
訪問リハビリだと周囲には家族くらいしかいないため、自分の対応が鍵をにぎります。

このときの対応の精度を上げるために、病院の勤務を経ることは有効だと思います。
心配蘇生のCPRは、場所に関わらず学ぶことはできるものの、実践に勝る練習はありません。

患者層

患者層は、病院と訪問リハビリでは大きく違います。
病院では、急性期〜回復期をメインとしているところが多いです。
訪問リハビリでは、患者層は慢性期を中心としています。

急性期〜回復期をメインとしている病院では、ある程度患者さんの自然回復力によって、状態が改善していきます。
また、医師の治療によって状態が改善していきます。

療法士として、離床や歩行練習など、リハビリ効果はもちろんあると思います。
ただ、どこまでがリハビリ効果で、どこまでが自然回復力なのかを医学的に説明することはむずかしいのです。

訪問リハビリは慢性期の方がほとんどです。
そのため、何もしなくても良くなるということはほとんどありません。
リハビリ効果がもっともあらわれるタイミングといえます。
良くなるのも悪くなるのも変化なしも、療法士の役割がとても大きいです。

相談体制

相談体制も、病院と訪問リハビリでは大きく違います。
病院では、相談体制が確立されているところが多いです。
訪問リハビリでは、相談体制が確立されているところは少ないです。

大きな病院では、新人に対して専属で教える先輩をつける場所もあります。
なにか気になることは、その先輩がキッチリ指導しましょうというシステムです。
つまり、めちゃくちゃ相談しやすいです。
逆に、相談しないことで怒られることもあるでしょう。
それくらい相談しやすい環境です。

訪問リハビリでは、リハビリスタッフは少ないです。
そのため、新人に対して専属で教える先輩をつけづらい環境です。
もちろん、新人をほおっておくことはしないでしょう。
3人の療法士がいる職場であれば、1人の新人を3人の先輩が指導するようなシステムです。

1人に対して3人も教えてくれるなら、手厚いように感じます。
ただ、数人で担当してしまうことのデメリットの方が大きいです。
3人で教えるため、気がつくとそれぞれ新人指導は他人任せになってしまいます。
新人としてもだれに聞けば良いかわからなくなってきます。

もちろん、専属の場合もおおはずれの先輩をひいたときのデメリットは大きいです。
ただ、そのおおはずれ先輩を基準に、他の先輩の良さを判断できます。
基準を持つことができるという点で、専属は有効です。

なお、アナタが3人の先輩から指導を受けるなら、基準をつくることをオススメします。
その3人からだれでも良いので、1人を基準にしてみましょう。
基準にした1人を軸に学び、他の先輩の良いところを吸収してください。

口うるさい先輩

チェック体制

チェック体制も、病院と訪問リハビリでは大きく違います。
病院では、チェックしてくれる体制が整っています。
訪問リハビリでは、チェックしてくれる体制は整っていません。

相談とチェックは異なります。
相談はみずから積極的に、先輩に助言をもとめることです。
チェックは先輩から新人の行動を確認することです。
病院では、スタッフ人数が多いという特徴があるため、先輩が新人の行動を横目でチェックすることができます。

新人のときは何が良くて何が悪いかがわからないことも多いです。
自分の中では一生懸命、股関節のROMexを行っているつもりでも、先輩からみると正しくない方向に動かしていることもあります。
この時に、先輩からの横目チェックが入ります。

「その移乗方法だと危ないよ。」とか、
「関節うごかすまえに、まずは筋のかたさを確認した方が良いよ。」
みたいなことが言ってもらえます。
悪い点としては、常に監視されていることや口うるさい感じが、うっとおしく感じることがあります。

訪問リハビリは原則ひとりで介入します。
そのため、先輩からの横目チェックははいりません。
気楽な分、自分をみがく作業は自分でおこなう必要があります。

給料

給料も、病院と訪問リハビリでは大きく違います。
病院では少なくて、訪問リハでは多いです。

病院では、メリットの方が大きかったスタッフ人数が給料に関わってきます。
給料に関する詳細は以下に解説しているので、コチラをご覧ください。

コチラを理解している前提ですすめます。
病院では売上をさまざまなスタッフで分配する必要があります。
その割合は、医師・看護師・薬剤師に多く分配せざるを得ません。
その背景を考えると、給料は固定費という扱いなので、経営者(病院長)はできるだけ低くおさえたいと考えます。
結果的に、療法士の給料をさげるというカタチで対応するのです。

訪問リハビリでは、そもそもスタッフは看護師か療法士しかいません。
そのため、分配の割合に差をつける必要がないのです。
リハビリして得た売上をベースに給料は決定されます。
結果的に、病院よりは高収入となります。

訪問リハビリ

筆者の考える新卒後の就職先は…急性期病院!!

新卒後の就職先の第一選択として、病院をオススメします。
医師や看護師、先輩療法士との関わりを通して、療法士としての知識や技術、コミュニケーション能力をきたえた方が良いからです。

一人だとやっぱり攻めどころが不安です。
急性期病院では、リハビリ中に失神したり、痙攣がおきたり、嘔吐したり…と様々なことがおきます。
様々なことがおきてはじめて、学ぶことがたくさんありました。
おきたからこそ、対応や攻めるタイミングや攻め方を考えることができました。

もし、将来は生活期で働くつもりであっても、最低1年、理想4年は急性期病院でどっぷり働いてください。
絶対に、将来の生活期に役立ちます。

生活期スタートのスタッフと、リスクの感性は圧倒的にちがいます。
リスクの感性をみがいた上で、生活期リハビリで勝負してみてください。

ちなみに、回復期だと中途半端なリスク感性しかみがけないので、オススメは急性期です。

一度しかない療法士人生!!
少しでも悔いのない選択肢になるキッカケになれば、嬉しく思います。

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