【必須】フィットネスジムでの体温チェック方法

本記事では、体温に関する以下の疑問にお答えします。

  • 体温は、高い方が健康的と聞いたけど、本当?
  • フィットネス利用者の体温は測った方が良いの?
  • 実際にフィットネスジムで使用している非接触計体温計の種類を知りたい!

日本リハフィット協会では、Reha fitというフィットネスジムを運営しています。
新型肺炎コロナウイルスの感染拡大の影響もあいまって、運動を実施するセンターでは上記の悩みがあるのではないでしょうか?

実は、この記事で紹介する『体温』について知ることができると、誰でも簡単に体温のことを理解できます。

なぜなら、私も実際に『体温』について本記事の流れで知ったことで、利用者様に聞かれたときに即答できるようになりました。

この記事では、「体温の生理学」「フィットネスで知っておきたい体温管理」「リハフィットで使用している体温計」をご紹介します。記事を読み終えると、今後体温の知識で悩むことはなく、利用者様にハッキリと答えることができます。

感染拡大の影響で、体温が低い方が良いと思っている

現在、様々な場所で入室時の検温を行っています。

検温

感染症を疑う指標として、体温が最も簡便にチェックできるためです。
そのため、高熱=感染症という認識が一般的に広まっています。
飲食店やショッピングモール、フィットネスジムなどでは、発熱していないから入室OKという流れになっています。
この印象が強いことで、「体温は低い方が良い」という誤解をしている方が増えています。

この誤解に対する反論として、以下のような意見が多くみられています。
「体内の免疫を上げるには、むしろ平熱は高い方が良い」
いかにも真実そうで、しかも一度は耳にしたことがある意見ですよね。
実際は、体温は高い方が良いのか、低い方が良いのか?
それを考えていきます。

体温が高い方が健康的?

体温は個人差や生活環境も大きいため、基本的には平熱を測定して増減を追うのが適切な管理方法です。
そのため、低いからだめ、高いから良いということはありません。
白黒つけることで理解しやすいため、やりがちなものの、注意したいポイントです。

白黒つけることで理解しやすくなる例です。
例)高血圧は良くない!
例)予防接種は副反応があるからしない方が良い!

たぶん勉強をされている方は、「血圧」や「予防接種」が白黒つけられないものだと分かるでしょう。
「体温」もそれと同類です。
※白黒つけれない問題(特に健康)について深く学びたい方は、こちらをご覧ください。

話を戻します。
白黒つけれないと分かっていても、白血球の働きを考えれば、高い方が良いはず!という意見が聞こえてきそうなので、高い体温に関する論文を紹介します。

体温上昇は、死亡率の上昇と関連?!

平均体温が高いことと、死亡率の関係を調査した2017年の論文です。
タイトルは、Individual differences in normal body temperature: longitudinal big data analysis of patient records です。
正常体温の個体差を、縦断的に追った研究です。

本論文では、35,488名の平均体温の経過を追っています。
結果では、平均体温は36.6℃(35.7−37.3℃)でした。
すべての測定因子をコントロールした場合、体温0.149℃の上昇は、1年間の死亡率を8.4%上昇させる事と関連していました。

詳細は、原著をご確認ください。

この論文では、体温が上がったことによって死亡した要因は分かっていません。
そのため、この論文をもとに体温上昇=死亡率が上昇、と結論することはできません。
ただ、「平均体温は高い方が良い」という根拠のない意見に対しての、反対の根拠としては使えると思います。

この論文から学べることは、物事はそんなに単純ではないということです。
体温が高くて良いこともあれば、悪いこともある。
これが真実に近いです。
ハッキリしないと思うものの、物事とはそういうものです。
と、言っても体温の生理学を知っておくことは大変重要ですので、次項で説明します。

体温の基礎知識

続いて、体温の基礎知識を説明します。

恒温動物と変温動物

動物の体温管理から、体温を考えてみましょう。

動物は気温の影響を受けるかどうかで、「恒温動物」か「変温動物」に分類されています。
(最近では、これだけに分類されるわけではないことが科学的に言われているものの、分かりやすいのでこの表現を使います)
「恒温動物」は、体温が気温によって変動することはほとんどなく、体温を一定に保とうとします。
例えば、ヒトなどの哺乳類です。
「変温動物」は、体温が気温によって変動します。気温が下がれば体温は下がり、気温が上がれば体温は上がります。
例えば、トカゲなどの爬虫類、カエルなどの両生類、フナなどの魚類です。

「恒温動物」が体温維持をしているのは、代謝によるものです。
代謝によって、体温を一定に保っています。

では、なぜ体温を一定に保つ必要があるのでしょうか?
それは、代謝する際に必要な酵素を最も活動しやすくするためです。
37℃前後で保つことが重要なのです。
一方で、数値の明確な基準はありません。

【参考】なぜ体温を一定に保つ必要があるの?

これらを考えると、前述した「体温は高い方が良い」っておかしいですよね?
個体差のある中で「維持すること」が大切なのに、高い低いの議論は少し違うと思います。
これを踏まえて、適切な体温計測を考えていきましょう。

適切な体温計測

次に、適切な体温計測を考えていきます。
前述した通り、体温の数値から「高い」「低い」と判断するのは意味がなさそうです。
それよりも、「維持すること」が重要です。
「維持すること」とは、「平熱と比べてどうか?」という観点です。

体温計測の手順

適切な体温計測の手順は以下になります。

1.平熱を把握する。
2.体温計測したら、平熱との差を確認する。

そうなんです、普通のことを堂々と書いています。
ただ、意外と平熱を把握することができていない方が多いです。
そのため、数値に一喜一憂してしまいます。
続いて、平熱を把握する方法です。

平熱を把握する方法

平熱を把握するには、

1)毎日、決まった時間に測定する
2)できるだけ同じ環境で測定する(場所、服装、測定部位)

の2つを守りましょう。
可能であれば、脇で計測する体温(腋窩体温)が表面の皮膚温よりも正確ですので、腋窩体温計を用いましょう。

体温の基本がご理解できた上で、フィットネス現場で必要な体温について説明していきます。

フィットネスジムで必要な体温計測(フィットネスガイドライン)

フィットネスジムで必要な体温計測は、どのように考えれば良いでしょうか?

37℃以上は、入室禁止?
いつもより、体温が0.5℃高いのは、入室OK?
検温は、施設入り口?自宅?

フィットネスを運営するにあたって、以上のような質問が浮かびますよね。
どう対応すれば良いのでしょうか?
このような課題を解決するために、各業界にはガイドラインというものがあります。

フィットネスの感染対策ガイドラインとは?

新型コロナウイスル感染拡大を防止するために、フィットネス業界でもガイドラインが作成されました。
感染対策の参考になると思うので、見たことがない方は、一度ご覧ください。

【参考】一般社団法人日本フィットネス産業協会ガイドライン等

ここでは、「FIAフィットネス関連施設における新型コロナウイルス感染拡大対応ガイドライン」から、体温計測の部分を抜粋して解説します。

体温の部分を抜粋

体温に関して、上述したガイドラインでは、以下のような記載があります。

●入場者の体温チェックを必ず行う。
※体温チェック機器の入手が困難な場合には、利用者に予め来場前に体温チェックを実施していただき、申告していただく。

FIAフィットネス関連施設における新型コロナウイルス感染拡大対応ガイドライン:p9

具体的な体温の記載はありません。
「体温をチェックすること」は推奨しています。
ただ、入室禁止等の行動制限は記載されていません。
この後、こう続きます。

●入場者に以下の全項目を確認する。(体温測定が実施済であることが前提)
>咳やくしゃみ等の風邪の症状(軽い症状も含む)は続いていないか?
>過去48時間以内に発熱などの症状は出てないか?
>強いだるさ(倦怠感)や息苦しさはないか?
>咳、痰、胸部不快感はないか?

FIAフィットネス関連施設における新型コロナウイルス感染拡大対応ガイドライン:p9

まとめると、
体温チェックをする
風邪の症状や過去48時間以内に発熱などの症状は出ていないか?を確認する
この2点です。

従業員に関しては、以下の記載があります。

●従業員の執務前後の体温チェックの徹底。
(※平熱よりも熱がある場合は即出勤停止)
>最低限出社時にチェックし、その結果を記録し上長が確認する。台帳を作成して管理を徹底する。

FIAフィットネス関連施設における新型コロナウイルス感染拡大対応ガイドライン:p17

従業員では、より厳格に体温チェックをした上で、平熱よりも熱がある場合は即出勤停止を推奨しています。
平熱を計測する意義が出てきます。

リハフィットの体温チェックと非接触体温計

マンツーマン運動指導と安心フィットネスのサービスを提供しているReha fit(リハフィット)で実際に行っている流れをご紹介します。

全利用者に対する体温チェックの方法

リハフィットでは、安心フィットネス全利用者に対して、体温チェックのご協力をいただいています。
基本的には自宅での検温結果を、入り口の体温記載表に記録していただいています。

マンツーマン運動指導の方へは、ご自宅での検温に加え(任意)、ご来店時(送迎前や入り口)に非接触体温計での計測を実施しています。

リハフィットで使用している非接触体温計

リハフィットで使用している非接触体温計は、以下です。
(現在は、廃番に伴い製造を行っていないようです。)

実際の使用感をお伝えします。
まず、外気温に左右されます。
この非接触体温計だけ外気温に影響を受けるというより、非接触体温計はその特性上、ほとんどが外気温に左右されます。
(取扱説明書にその旨が記載されています。)

送迎時に屋外で測定する機会もあり、そのときには外気温(暑い日は高く、寒い日は低い)に左右されます。
若干左右されるものの、自宅での腋窩体温と近い値を平均的に出してくれる印象です。
他の非接触体温計をいくつか試しましたが、誤差が大きいと感じました。
ある機種では、誤差が大きすぎて測定困難という結果もありました。
測定困難は、大変困りました。
困難のまま来店するわけには行かず、何度も何度も測定し直しました…

今使っている非接触体温計は測定困難はほとんどないので、とても助かっています。

廃番は残念過ぎたので、メーカーに問い合わせたところ、類似品で発売されている非接触体温計は以下の2種類のようです。

【こめかみで約1秒で計測可能】TO-401

【額の中央からこめかみまでをスキャンして測定 測定時間:約3秒】TO-402

測定困難でお困りの方は、ご検討の余地はあると思います。
(類似品の2機種は使用したわけではないため、実際の使用感は分かりません)

スタッフの体温管理

スタッフは、必ず自宅での検温にて平熱と差がないことを確認してから、出勤するようにしています。
また、自宅での検温結果を、毎日台帳に記載しています。

まとめ

本記事では、体温に関する基礎知識とともに、フィットネス現場での体温測定の実際を解説いたしました。
店舗を運営していく中で、もはや感染対策、体温測定は欠かせないものとなっています。
お客様の安心と安全を守り、継続した運営を行っていくためにも、参考になれば嬉しいです。

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