知らないと損します!あのヒトのブログやnoteは大丈夫?情報の正しいとり方

今回は、情報を正確に読むためのポイントを考えたいと思います。

研究・論文

様々な情報があふれている

今は、医学的情報やリハビリ情報は調べようと思えば、簡単に調べることができると思います。
一昔前は、担当症例のことを調べようと思えば、教科書か論文を見るしかなかったですよね。
それが今では、本や論文だけでなく、臨床お役立ち情報などがSNS等で頻繁に発信されています。
これを読んでいる皆様も、上記のようなツールで勉強したことがあるのではないでしょうか?
今は、情報過多の時代と言われています。
情報を取得する側のスキルがとっても求められています。
特に最近は、noteというブログサービスを使って、情報を販売しているセラピストが増えてきました。
以前リハビリ業界で流行ったブログでは、ブログ内に広告を表示させるような手法を用いて、ブログが見られた回数や広告をクリックした回数に応じて収益が発生するモデルでした。
しかし、同じようなブログを書いているヒトが急増したことから、閲覧回数を稼ぐことが大変になってきています。
そこで、登場したのがnoteを有料にして販売するという方法です。
この方法だと、たとえ閲覧数が3人だったとしても、そのうち1人がそのnoteを購入すれば、売り上げがたつという方式です。
もちろん、閲覧数が多い方がそれだけ販売機会は増えるので、購入数が上がります。
ただ、閲覧数が多いのは検索上位に限られます。
検索上位でなくても、自分の情報を提供・販売する新たなツールであるといえます。
このnoteですが、有料だけでなく無料で公開することもできます。
では、誰のnoteに価値があって、誰のnoteは信頼しない方が良いのでしょうか?
そのあたりができる能力は、臨床能力だけでなく、人生において圧倒的に有意義となるでしょう。
その一歩として、ネット上の情報であっても、正確性をきちんと認識する癖をつけましょう。
そんな観点から、本記事は解説します。

ポイント① エビデンス分類を知る

エビデンスレベルの分類ということを聞いたことがあると思います。
簡単にいうと、研究の手法によっていどれだけ客観的に再現性を持って行われているかということを段階付けしているものです。
研究=信用できる、論文=鵜呑みにできる、わけではないですよ、ってことです。

エビデンスの分類内容
1システマティック・レビュー/RCTのメタアナリシス
21つ以上のランダム化比較試験による
3非ランダム化比較試験による
4a分析疫学的研究(コホート研究)
4b分析疫学的研究(症例対照研究,横断研究)
5記述研究(症例報告やケース・シリーズ)
6患者データに基づかない,専門委員会や専門家個人の意見

福井次矢・他(編):Minds診療ガイドライン作成の手引き2007.医学書院,2007より引用

きちんとしたエビデンス分類の内容の理解やガイドライン作成における考え方は、専門書をご参照ください。
特に、Minds診療ガイドライン作成マニュアル2017が出ており、ここではガイドライン作成への手順が詳しく記載されています。
ここでは、このエビデンスの分類をベースにしたネット上の情報をどう取得していくかという視点でご説明します。

エビデンス分類を知ろう

例えば、noteに超有名な理学療法士が、「ベッド上で関節可動域練習するより、圧倒的に歩く練習をした方が効果あるよね。」と書いていたとします。
この情報を先程のエビデンス分類で確認しましょう。
6の専門家個人の意見、ということになります。
リハビリ学生と超有名な理学療法士、どちらが発信しようと同じです。
ここで、エビデンスのレベルが低い情報だから、価値がないと判断するのでしょうか?
そう言い切ることはできません。
この情報がどこから出されたものかを調べてみましょう。
超有名理学療法士が、以前研究したデータを元にこう言っていた場合、その研究がRCTであれば2ですし、症例報告であれば5になるわけです。
少なくとも、発信された情報を鵜呑みにするのではなく、これは何を元に言われているかを確認して、元となる研究をみにいく作業をしましょう。
5の症例報告はエビデンスレベルが低いから、参考にならないかというと、そうではありません。
実際に稀な症例や、一人の症例を細かく追うことでみえてくるポイントがあるからです。
また、RCTのデザインを組むときにもベースとなるのは症例報告です。

ポイント② バイアスを知る

2つ目のポイントは、「バイアス」です。
バイアスとは、

明らかにしたい真の結果を誤らせる要因のことであり,日本語では「偏り」や「誤差」と訳されています.

日本理学療法士協会 http://jspt.japanpt.or.jp/ebpt_glossary/bias.html

学会発表に向けて聞かれる意見として、「有意差がでなかったので発表はしません。」
がありますが、これは真実とは違います。
真実は、「差がなかった」はずです。
これは、発表者バイアスの一例ですが、このようなバイアスがありとあらゆるところに隠れています。
診療ガイドラインでは、一つ一つの研究に対してこのバイアスチェックをしっかりと行うようになっています。
研究や情報を参考にするときには、バイアスがどこに隠れているかを踏まえた上で情報をとってみてください。

ポイント③ ヒトが解釈していることを知る

エビデンスレベルを把握し、そのバイアスをきちんと把握した上で情報をとることができれば精度の高い情報が取得できるようになるでしょう。
では、導入のところで述べた有料noteはどのように考えれば良いのでしょうか?

わかりやすくまとめる

まとめてあるものを見たい、買いたいという心理ですが、
「論文は難しい」「臨床や家族で忙しく、限られた時間の中で質の高い情報をとりたい」

みたいな感じかと思います。
これ自体はすごく気持ちが分かりますし、ブログや有料noteで販売している方も、このあたりに価値を見出して提供しているんだと思います。
買って勉強することは、大賛成です。
ただ、これだけは意識してください。
それは、作成者の解釈が含まれている点です。
例えば、論文をまとめているような方であっても、論文が一次情報であれば、まとめている方が紹介した時点で2次情報となります。
そもそも論文自体にもエビデンスレベルやバイアスがあったりするのに、それに加えて第3者が解釈しているわけです。
これを信用するなとは言わないですが、あくまでこれだけ曲がって伝えられている可能性があることをおさえておいた方が良いです。
それを踏まえて、紹介されている論文の原典を確認する作業をしてみてください。
作成者の気持ちを考えると、「たくさんのヒトに見てほしい」と考えていると思います。
そのため、少し大げさに見出しをつけたり、過剰な解釈をするようなことは容易に想像できますよね?
そのあたりを踏まえた上で、読んだ後の行動は検討していきましょう。
①信用できるヒト
②情報に裏付けがある
③裏付けの原典を確認する
このステップを踏むと、情報過多の現在において間違った情報に振り回されないと思います。
参考にしてみて下さい!

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